※FF14赤魔道士ジョブクエストに関するネタバレを含みます。
ウルダハの街角にて、瞳をうるませた少女から助けを求められた冒険者。
今まさに人拐いたちから逃げてきたという彼女は、逃げ遅れた姉について語る。
こうして現場に急行することになった冒険者がであったのは、
悪漢から華麗に少女を護る赤魔道士「シ・ルン・ティア」だった。
クエスト受注条件と開始地点
LV50以上にてウルダハ:ザル回廊、瞳を潤ませた少女(X:14.1 Y:11.7)に話しかける。
あらすじ
LV50 赤魔道士への道
ウルダハのザル大門近くで、ヒカセンは助けを求める少女に出会う。街道で怪しい男たちに襲われ、通りすがりの魔道士に助けられたが、姉が逃げ遅れたという。現場に急行すると、赤い装束の魔道士が剣と魔法を組み合わせた華麗な連携で敵を一掃していた。彼の名はシ・ルン。旅の赤魔道士である。
ヒカセンの行動に好感を抱いたシ・ルンは、姉妹を無事に送り届けた後、酒場「コッファー&コフィン」へと誘う。そこで彼は、少女たちの母親から感謝の言葉を預かったこと、そしてヒカセンの名をアリゼーから聞いたことを語る。実は彼は、旅の途中でアリゼーに赤魔法の手ほどきをした人物だった。
「魔法と剣を併せ持ち、戦場を駆ける。それが赤魔道士だ」と語るシ・ルンは、ヒカセンにもその力を授けようと申し出る。ただし条件はひとつ――旅の中で困っている人々を助けること。
ヒカセンはその申し出を受け、「赤魔道士の証」と呼ばれる魔石を受け取る。こうして、魔法と剣を操る新たな力と、人を助けるという信念を胸に、赤魔道士としての一歩を踏み出すのだった。
LV50 紅の疾風
赤魔道士としての修行を始めたヒカセンに、師シ・ルンは「赤魔法」の歴史を語る。 1500年以上前、第六霊災と呼ばれる大洪水が世界を襲い、魔法文明は崩壊。黒魔法と白魔法の濫用が災厄の原因とされ、禁忌とされた。だが、滅びに抗うためには魔法の力が必要だった。そこで両者の力を融合し、均衡を保つ新たな魔法体系――「赤魔法」が誕生した。それは“抗う力”として、再生と希望の象徴となった。
講義の後、シ・ルンは実戦訓練として、かつて少女たちを襲った集団の調査を提案。東ザナラーンの聖アダマ・ランダマ教会で得た情報により、襲撃者たちは「呪印」によって人格を破壊され、操られていたことが判明する。彼らを救う術はないという。
その直後、尾行していた襲撃者たちが姿を現し、ヒカセンとシ・ルンはこれを撃退。戦いの後、教会に戻ったシ・ルンは、自らの過去を語る。かつてアラミゴ革命軍「紅の疾風」として戦った彼は、仲間をすべて失い、今もなお「弱き者のために剣を振るう」という誓いを胸に生きている。
「いまだに反抗期を続けるオッサンが教える魔法だが、これからも付き合ってもらうぞ」 そう語るシ・ルン。
そしてさらなる修行に備えるのだった。
LV52 抗いと報いと
赤魔道士としての修行を続けるヒカセンに、シ・ルンから新たな報告が届く。聖アダマ・ランダマ教会のイリュド神父が、襲撃者たちに関する重要な情報を掴んだというのだ。
ウルダハで起きた商人親子の殺害事件――そこには呪術が使われた痕跡があり、被害者はアラミゴ系移民だった。さらに、先日助けた姉妹の家も同じくアラミゴ出身の商人一家。共通点の多さから、姉妹の父・ウィルキン氏が次の標的になる可能性が高いと判断される。
ウィルキン氏は現在、マンダヴィル・ゴールドソーサーで賞品の納入業務に従事している。ヒカセンとシ・ルンは急ぎ現地へ向かい、まずは遠くから彼の様子を観察。彼がアラミゴ解放軍に資金提供をしていることが判明する。
接触後、ウィルキンは二人に感謝を述べ、命を狙われている可能性についてもすでに把握していた。シ・ルンが「商談に見せかけた支援活動が原因では?」と問いかけると、ウィルキンは包み隠さず、アラミゴ解放軍への支援を認める。
もし襲撃者の狙いがアラミゴ支援者だとすれば、背後にいるのは帝国の息がかかった暗殺者たち。ウィルキンはベスパーベイで外せない商談があると話し、ヒカセンとシ・ルンはその護衛を申し出る。
そして、ベスパーベイ近くで待ち伏せしていた暗殺者たちを撃退。逃げた襲撃者を追跡し、逃亡先が沖合の商船であることを突き止めるのだった。
LV54 暗殺団を追って
アラミゴ支援者を狙う暗殺者たちの背後を追うヒカセンとシ・ルンは、逃走した商船の行方を調べるため、暁の血盟に調査を依頼。その結果、商船の次の寄港地がリムサ・ロミンサ近郊の港町エールポートであることが判明する。
二人はすぐにエールポートへ向かい、港で商船に関する情報を収集。荷下ろしされた積荷の中を調べていたところ、なんと一つの箱の中から記憶を失った少女が発見される。彼女は自分の名前が「アリア」であること以外、何も覚えていない様子だった。
アリアはどうやら、連中に誘拐された若者の一人。すぐに宿へ連れて行き、休ませることに。商船はすでに遠方へと逃走しており、追跡は困難な状況だ。
シ・ルンによれば、アリアは人の記憶を破壊する特殊な薬品をかがされていた可能性が高い。発見が遅れていれば、呪印を刻まれ、暗殺団の人形にされていたかもしれないという。
今はまず、アリアの回復を待つことが最優先。記憶が戻れば、彼女の身元や誘拐の経緯、そして暗殺者たちの目的も明らかになるかもしれない――。
LV56 紫炎と真紅
アリアの記憶は依然として戻らず、使われた薬の強さがうかがえる。せめて身元だけでもと、シ・ルンは調査に出かける。一方、ヒカセンと話すうちにアリアは少しずつ記憶の断片を思い出し始める。
やがて戻ってきたシ・ルンは、アリアの素性を突き止める。彼女は幼い頃に両親を亡くし、優しい叔父と暮らしていたが、ある日襲撃を受け叔父は殺害され、アリアは天涯孤独となっていた。
暗殺団の正体を追う旅を続けるシ・ルンとヒカセンに、アリアは「自分も連れて行ってほしい」と申し出る。その決意を受け入れ、三人での旅が始まる。
行き先を決めかねていたところ、アリアが「幻影諸島」という言葉を口にする。捕らわれていたとき、首領と合流するという声を聞いたというのだ。
幻影諸島で暗殺団と交戦し、首領を探すヒカセンたちの前に現れたのは、シ・ルンが「ランバード」と呼ぶ男。20年前、共にアラミゴのために戦った同志だった。だが、彼は仲間を皆殺しにし、姿を消した裏切り者。
臨戦態勢に入る二人だったが、アリアが突如魔法で攻撃。ランバードには当たらなかったが、「興がそがれた」と言い残し姿を消す。シ・ルンはアリアが魔法を使えたことに驚くが、彼女には教わった記憶がない。
エールポートに戻った後、シ・ルンはランバードとの過去を語る。彼はかつて「紅の疾風」の創設メンバーであり、赤魔法を共に学んだ同志だった。しかし、仲間を裏切り、帝国に通じたと噂される存在。
「ここから先は私闘だ」と言い残し、シ・ルンは一人で去ろうとするが、ヒカセンとアリアがそれを引き止める。アリアはシ・ルンから「赤魔道士の証」を受け取り、三人は再び共に歩むことを決意するのだった。
LV58 ランバードの幻影
ランバード率いる暗殺団が、帝国の意を受けて動いているのはもはや確実。今のところウィルキン氏に直接手を出す気配はないが、本国からの指示ひとつで次の標的が定まる可能性は高い。
シ・ルンは独自のルートで帝国側の動きを探っており、その情報によれば、暗殺団への指令は北ザナラーンに面した帝国軍基地を通じて発せられているという。そこで、ヒカセンたちは基地への潜入作戦を決行する。ヒカセンが陽動を行い、その隙にシ・ルンとアリアが内部に潜入。作戦は見事成功し、重要な情報を持ち帰ることに成功する。
判明したのは、ランバードが暗殺団を組織したのは比較的最近で、その目的はアラミゴ支援勢力の排除。そしてこの計画を任命したのは、あのガレマール帝国皇太子・ゼノス・イェー・ガルヴァスだった。
さらに、次なる標的はガーロンド・アイアンワークス。帝国からの亡命者を受け入れてきた同社は、かねてより帝国の敵視対象であり、幹部暗殺計画が進行中であることが明らかになる。
この計画を阻止するには、ランバードとの決着が不可避。シ・ルンは決戦に備え各々の技に磨きをかける決意をするのだった。
LV60 抗いの果てに
ついに、ランバードによるガーロンド・アイアンワークス襲撃計画が動き出す。標的はモードゥナ。ヒカセン、シ・ルン、アリアの三人は、ジェシー会長代行と協力し、敵を待ち伏せて返り討ちにする作戦を立てる。
ジェシーの身を守るため、アリアが変装して囮となり、敵を誘い出す。現れたのは、かつての同志ランバードとその配下。戦闘の最中、ランバードは赤魔法の“真の可能性”について語り出す。
赤魔法は本来、魔力の源に制限をかける代わりに、術者の肉体を加速器として使う魔法。だがランバードは20年前、その限界を超える方法を見つけた。己の肉体を再構築し、自然界の膨大なエーテルを制御する力を得たのだ。その代償として、彼は十数年の眠りにつき、人としての肉体を捨てた。
シ・ルンとランバードの一騎打ちが始まる。戦いはシ・ルン優勢に見えたが、ランバードの奥義「ソウルスティール」が発動。かすり傷一つで相手の生命力を奪うその技により、シ・ルンは敗北してしまう。
ランバードは語る。「この体は限界を超えた魔力を行使できるが、維持には他者の生命力を喰らわねばならない。暗殺団はその飢えを満たす理想の環境だった」と。
とどめを刺そうとするランバードに、ヒカセンとアリアが立ち向かう。激戦の末、ついにランバードを打ち倒す。彼は最後にアリアへ目を向けると「君たちがこの皮肉な定めに抗えるか、見届けられないのが心残りだ」と意味深な言葉を残し、崩れ落ちる。
暗殺団は壊滅。エオルゼアに再び平穏が戻る。シ・ルンは20年越しの因縁に決着をつけ、「これも君たちのおかげだ」とヒカセンとアリアに感謝を告げる。
こうして、赤魔道士としての旅は一区切りを迎える。だが“抗う力”を受け継いだ者たちの物語は、まだ続いていく――。
以上がLV50~60でのクエスト内容です。