※FF14赤魔道士ジョブクエストに関するネタバレを含みます。
「シ・ルン・ティア」のかつての同志であり、
帝国軍に寝返った裏切りの赤魔道士「ランバード」を討った一行。
だが、平穏を取り戻したかに思えた矢先に、妹弟子「アリア」が変調を来す。
冒険者とシ・ルン・ティアは、彼女を救うことができるのだろうか。
クエスト受注条件と開始地点
LV60以上にてモードゥナ、シ・ルン・ティア(X:22.5 Y:8.0)に話しかける。
あらすじ
LV60 不可避の定め
アラミゴがついに帝国の支配から解放された。だが、シ・ルンは故郷に戻るのではなく、その「外側」にとどまり、復興の支援と赤魔道士の後進育成に力を注ぐことを決意する。ヒカセンとアリアを弟子として鍛えるべく、一行はイデルシャイアへ向かう。
現地では「青の手」と呼ばれるゴブリン族が住人を困らせており、アリアとヒカセンは二手に分かれてからくり兵器の破壊に向かう。任務を終えたヒカセンがシ・ルンの元に戻るも、アリアの姿が見えない。二人は彼女を探しに向かい、倒れたアリアと破壊された兵器を発見する。
目を覚まし、なんとか起き上がるアリアだったが、髪の色が赤く染まり、「魂をくれ」と襲いかかってくる。まるでかつてのランバードのような姿だった。なんとか彼女を気絶させ、イデルシャイアへ連れ帰り休ませる。
目覚めたアリアは、自分が襲いかかった記憶がなく、ただ「力を使い果たした後、強い衝動に意識を乗っ取られた」と語る。その時から記憶が途切れているという。
シ・ルンは、以前からアリアに見られた戦闘後のふらつきが、この異変の予兆だったと気づく。髪の色の変化、エーテルを奪うような衝動――それはランバードが使っていた「ソウルスティール」の前兆と酷似していた。
ランバードは己の肉体を造り変え、膨大な魔力を制御する代償として他者の命を喰らう存在となった。アリアも同じ術を施された可能性があるが、ランバードはそのために十数年を費やしていた。アリアに何が起きているのか、まだ全貌は見えない。
「まずは休め」とアリアを気遣いながら、シ・ルンは彼女を救う方法を探す旅に出ることを決意する。そしてヒカセンにも同行を頼み、再び新たな旅の準備を始めるのだった。
LV63 血に濡れた起源
アリアの中に芽生えた“飢え”の衝動――それを根本から解明し、救うために、シ・ルンとヒカセンはギラバニア山岳地帯へと向かう。目的地は、古の赤魔道士たちが築いたとされる遺跡「赤のジグラート」。かつてシ・ルンとランバードもこの地を訪れ、赤魔法の知識を求めて探索したことがあった。
今になって思えば、ランバードの真の目的は、そこに封じられていた禁断の秘術――異界の力に関する知識だったのだろう。アリアを休ませ、二人は遺跡へと足を踏み入れる。
探索の末、ついにランバードが用いた秘術の正体が明らかになる。それは、異界ヴォイドの妖異と契約し、その血を体内に取り込むことで、他者の生命力を喰らう力を得るという禁断の術だった。さらに、生命を奪えないときのために飢えを抑える特殊な錬金薬の調合法も記されていた。
アリアにもこの薬が効く可能性が高いと判断した一行は、必要な素材を集め、ウルダハの錬金術師ギルドで調合を行う。完成した薬をアリアに使用すると、彼女の飢えはおさまり、体調も安定する。
だがこれはあくまで対処療法にすぎず、根本的な解決には至っていない。アリアは「自分もランバードに捕らわれていたときに妖異の血を移植されたのでは」と疑うが、シ・ルンはその可能性を否定。時間的に合わず、真相はまだ別にあると語る。
今後はシャーレアンの古文書などを調査し、アリア身に起きた現象の謎を解き明かしていくことになる――。
LV65 夜の血族
アリアの中に眠る“妖異の血”の謎を解くため、シ・ルンとアリアはシャーレアンの文献を片っ端から調べていたが、決定的な手がかりは得られずにいた。そんな中、シ・ルンはかつてランバードが熱心に読みふけっていた一冊の書物を思い出す。それは、儀式殺人を繰り返した魔道士の手記――「夜の血族」と呼ばれる禁書だった。
その書の行方を追った結果、グブラ幻想図書館の禁書庫に保管されていることが判明。ヒカセンと共に図書館を訪れ、ついに「夜の血族」を発見する。内容を確認したシ・ルンは確信する。ランバードはこの書から肉体強化と妖異の力の覚醒に関する知識を得ていたのだ。
書の著者は、ただの殺人鬼ではなく、古代マハの魔法や妖異召喚、赤魔法に通じた魔道士。彼は大妖異「リリス」の血を注がれた大魔道士の子孫であり、妖異の血を宿す一族の末裔だった。そしておそらく、ランバードとアリアもまた、その血を引く者たちだったのだ。
重要なのは、ランバードが新たに妖異の血を移植したのではなく、もともと持っていた力を覚醒させたという点。アリアも同様の血を宿しているが、覚醒の原因は不明のままだった。
しかし、希望は残されていた。書には、妖異の血の呪いを解く方法が記されていたのだ。リリスは異界から「依代」となる生物に魂を憑依させて召喚されるが、召喚者はその力を恐れ、リリスを魔法の匣に封じ込めていた。異界に戻られると血の効力が失われるため、それを防ぐためだった。
つまり、その匣を見つけ出し、リリスを討伐すれば、アリアの中の呪われた血も無力化できるという。しかも、依代にはあえて弱い魔物が選ばれていたため、シ・ルンたちの力で倒すことは可能だと見込まれる。
こうして一行は、書に記された手がかりをもとに、リリスの封印された匣の行方を追う新たな旅へと踏み出すのだった。
LV68 リリスの末裔
アリアが不思議な夢を見た――。
夢の中で、かの禁書『夜の血族』の著者が、棺のような匣を隠れ家に大切に保管していたという。しかしある日、異端審問官が押し入り、男を神聖裁判所へ連行、匣も押収されてしまったというのだ。
夢の内容を手がかりに、ヒカセンたちは神聖裁判所を訪ね、聞き込みを開始。やがて、夢と一致する匣が実際に押収され、当時の審問官たちによって「ウィッチドロップ」と呼ばれる谷底に投げ捨てられたことが判明する。
一行はウィッチドロップへと向かい、谷底を捜索。ついに、不気味な匣を発見する。アリアが近づいたその瞬間、匣の中から現れたのは――大妖異リリス。その姿は美しくも禍々しく、そして言葉を発する。
「ついに1000年を超す大計が成る。アリアよ、その身を我に差し出せ。我が依代となれ。」
リリスの語る真実は衝撃的だった。彼女は長きにわたり、自らの血を宿す者たちの夢に囁きかけ、依代としてふさわしい存在を育ててきた。そしてアリアこそが、リリスの魂を完全に受け入れる“究極の器”として導かれてきた存在だったのだ。
アリアは抵抗することもできず、リリスにさらわれてしまう。だが、魂を移し替えるには大規模な儀式が必要なはず。まだ間に合う――そう信じ、シ・ルンとヒカセンはリリスの居場所を突き止めるため、ただちに動き出す。
LV70 抗う力
アリアを救うため、シ・ルンとヒカセンはウルダハの呪術士ギルドを訪れる。リリスが魂を移し替えるには大規模な儀式が必要なはず――その条件や手がかりを探るためだ。ギルドで得た情報によれば、再臨の儀式には天体の運行や天候、場所など、初召喚時と同じ条件が必要であり、儀式に使われた魔紋は古代都市マハの遺跡に存在するという。
リリスの目的地がマハの遺跡であると確信した二人は、急ぎ現地へ向かう。そこではすでにリリスが儀式の準備を進めていた。激しい戦いの末、リリスを打ち倒すことに成功するが、アリアは目を覚まさない。
実はリリスは、肉体を失った瞬間に魂だけでアリアの中へ逃げ込んでいたのだ。アリアの肉体を乗っ取ろうとするリリスに対し、アリア自身の魂が内側から抵抗。アリアはリリスの魂を打ち破り、自らの意志で目を覚ます。
こうしてアリアは無事救出され、一行はレヴナンツトールへと帰還。だが、リリスの血を失ったことでアリアは魔力の大半を喪失してしまう。それでも彼女は落ち込むことなく、「また一から修業して、ヒカセンに追いついてみせる」と前を向く。
そして、シ・ルンは一人旅に出ることを決意する。「また会う日を楽しみにしている」と言い残し、静かに去っていくのだった。